【第十一話】波乱の幕開け

 

「なんとかならへんかなあ…」

「最悪、ドラムは打ち込みでいくか?」

「ドラムの彼には悪いけど…

まともに叩けるようになってからライヴに出てもらう?」

 

そのような会話をしていた時でした。

 

「バンドはみんなで力を合わせるもんや!」

と言い放ったのはスタッフのアズさん。

 

僕とカエデ君は頭を抱えていました。

 

新バンドのファーストライヴに向けて、

スタジオに入れば入るほど、

不安を感じていくのです。

 

それは…

 

根性論は通用するのか?

新バンドのメンバーは四人。

ヴォーカルのJ君、

ギターの僕、

ベースのカエデ君、

ドラムのS君、

それに加えてスタッフのアズさん。

 

J君とS君はバンド初心者でした。

 

音楽面では僕とカエデ君が中心になり、

営業面や宣伝面では僕とアズさんが担当。

 

しかし、そこで…

現実的な問題が発生したのです!

 

それは何か?

 

ドラムがまともに叩けない!

(・・;)

 

もっと具体的にいえば…

曲の構成を間違えるのですよね、毎回のように。

リズム面での不安定さも、もちろんありましたが…

 

いつまでたっても改善されないから、

ファーストライヴを目前に控えた

バンドのミーティングもそんな

深刻な会話が中心でした。

 

そこで、

ヴォーカルのJ君が彼をかばいます。

「かんな君の作る曲はドラムがシンプルだから逆にそれが覚えにくいのでは?」

 

それに対してカエデ君は、

「前のバンドではかんな君の作った曲をドラマーはフツーに叩いてた」

 

僕だけではなくカエデ君にとっても、

まともに演奏出来ていない事実が問題なのです。

 

しかも初心者が初心者をかばうなんて…

正直いってバカにされたような感じでした。

(;・∀・)

 

大人げない?

 

あなたはどう思いますか?

 

そして、アズさんは

そのような不毛な討論をしていても

解決しないと思ったのか、

「納得いくまで毎日二人でスタジオで練習や!」

と言い、

結局、僕が叱られました。

(・・;)

 

そういうわけで、僕とドラムのS君は

2人だけで毎日のようにスタジオへ。

 

曲の構成を間違わずに叩けるようになるのが目的。

 

ライヴも目前でした。

 

「ここでリズムが変わる」

「この部分はこんな感じで叩く」

とか、

 

具体的に教えていきます。

 

ギターの僕が必死にドラムパートの説明!

 

その結果、

 

少しずつでありますが改善されてはいきました。

 

そんな感じで、

メンバー全員が不安を抱えながら…

 

ファーストライヴの日を迎えます。

 

記念すべきファーストライヴなのに、

何だか落ち着かないのですよね。

 

あわただしい、

心に余裕がない、

のです。

 

そして、

ライヴ本番!

 

ドラムの演奏は決して良くはなかったですが、

構成を間違えるとか止まるとかはなかったです。

 

何とか無事に終わりました。

ε-(´∀`*)ホッ

 

でも僕自身、

びくびくしながら演奏したのは事実です。

 

あのような経験は二度としたくないですw

 

そんなわけで、

新バンドは何とかファーストライヴでは失敗を回避できました。

 

しかし、

当たり前のことですが…

 

バンド活動というものは、ライヴ一回で終了ではありません。

これからもライヴ活動は続いていきます。

 

必死に乗り切った?

運が良かっただけ?

 

そんな複雑な心境で僕たちは

これからのライヴに向かっていくのですが…

 

あとがき

みんなで力を合わせて前進していく!

その言葉自体は素晴らしいと思います。

 

しかし、

第三者から見える光景と、

当事者の心境は違う…

そんなことのほうが多いのですよね。

 

メンバー同士の仲とは、

信頼関係が基本にあるのは事実。

演奏力もそのひとつです。

信頼があってはじめて絆ができる。

 

バンド活動は

気が合う、楽しい、だけではムリなのです。

 

「無理難題を押し付けてくる」

「簡単なことすらもやってくれない」

このような討論がバンド内での

ギクシャクした関係を生み出すことも…

 

そういう最悪な事態にならないために、

お互い信頼関係を築くことが第一なのです。

 

ちなみに僕は、その前のバンドでは

「自分のパートには責任をもってくれ」

と叱られたことがあります。

 

もしもあなたがバンド初心者なら、

曲の構成をおぼえることから始めましょう。

当たり前なことだけど、それが信頼を得る

第一歩だと僕は思います。

 

細かいミスなんて誰も気付きません。

しかし、

構成を間違えたり、演奏が止まったりすれば、

その曲は失敗だと、誰もが気付きますから…

ペコリ(o_ _)o))

最後まで読んでいただき
ありがとうございました